カメラを始めると必ず出てくる「絞り(F値)」
数字が小さいとボケるって聞くけどなんで?
開放とか絞るってどういう意味?
そもそもF値の意味がわからない!
という疑問や悩みを持つ人も多いですよね?
F値は写真の明るさや表現に関わる重要な要素。これを理解するだけでイメージ通りの写真に一気に近づくことができます。
この記事では、写真が趣味のカメラ販売のプロが
✅F値の意味と役割
✅シーンごとのF値の設定目安
✅F値の使いこなし方法
を初心者向けにやさしく解説します。
読み終えれば、自分のイメージ通りに写真をコントロールできるようになりますよ!
絞り(F値)とは?
内部にある絞り羽というものを絞ったり開いたりして、レンズに入ってくる光の量を調整しています。
絞りの開き具合を示す数値がF値です。

蛇口に例えるとわかりやすいです!開いているとたくさん水がコップに入るけど、閉じていると少ししか入らないですよね?

開放F値とは
レンズごとに、どれだけ絞りを開けることができるか(どれだけ明るくできるか)違います。一番明るくできるF値を開放F値といいます。
開放F値ってどこ見たらいいかわからないですよね?
開放F値はレンズの型番に記載されています。

16mmでの開放F値が3.5、ズームするにつれて3.5より大きくなりながら50mmで5.6が開放F値になるという意味です!
なので、単焦点レンズは開放F値は1つだけです。焦点距離が固定されていますからね!
ズームレンズの中にはズームしても開放F値が変化しないものも存在します。”24-70mm F2.8″や”24-105mm F4”などがあります。F値通しレンズと言われています。
F値が変わると何が変わる?
F値には2つの役割があります。
①明るさの調整
②ピント面の調整(被写界深度)
なるべくわかりやすく解説するのでついてきてくださいね!
明るさの調整
最初に解説した通り、絞りの開き具合によって明るくなったり、暗くなったりします。

F値が小さい → 明るい写真が撮れる。
F値が大きい → 暗めの写真になる。
F値は露出の三要素(シャッタースピード・ISO感度)と密接に関係しており、明るさをコントロールする大事な要素です。
【初心者向け】カメラの露出とは?写真の露出の決め方と露出補正の仕組みをやさしく解説!で詳しく解説しています。
被写界深度が変わる
「被写界深度」とは、ピントが合った位置を基準に、前後どこまでピントが合って見えるか を表す言葉です。

例えるなら「ピントが合った面」を中心に、手前と奥に“ピントが効いているゾーン”が広がるイメージ。このゾーンを被写界深度といいます。
このゾーンの広さは F値が大きくなるにつれて広くなっていきます。


F値は明るさの調整以外に、背景コントロールの役割もあるってことです!
シーン別・おすすめのF値設定
実際の撮影ではどれくらいのF値がいいのかわからないですよね?
シーン・被写体ごとのおすすめの設定目安を載せるので参考にしてみてください!
| シーン・被写体 | おすすめF値 |
|---|---|
| ポートレート | F1.4-2.8 |
| 花 | F1.8-2.8 |
| 風景 | F8-11 |
| テーブルフォト | F2.8-4 (主役を強調する場合) |
| F5.6-8 (全体を見せたい場合) |



F値は絞れば解像度が上がる
開放で撮った写真と絞って撮った写真。実は細かく見ると写真のくっきり感(解像感)が違います。
一般的には、F8-11くらいが一番画質が良くなり、それ以降は少しずつ画質が悪くなる(ソフトな描写になる)傾向にあります。回折現象って言われていますね。
同じF4でも、開放のF4と開放1.8のレンズを絞ってF4にした場合だと後者の方が画質は良くなります!
F値は小さいほど良い?
ここまでの話だと、開放F値が一番小さいレンズを選んでおけばいいのかな?
レンズの中には開放F値が1.2や1.4のものもありますが、F値が小さいレンズほど価格が高くサイズが大きくなりがち。ズームレンズで低いF値の通しレンズも同様です。
▪️SONY FE 50mm F1.2 GM:25万
▪️SONY FE 50-150mm F2 GM:50万
▪️Nikon 135mm F1.8 S Plena:30万
風景であれば基本的に絞って撮影するのでF1.2も必要ないので、用途に合わせたレンズ選びが重要ってことですね!
自分に合ったレンズ選びのポイントは、【保存版】初心者でも失敗しないレンズの選び方|用途やシーン別に選ぶコツを解説で解説しています。
まとめ|F値を理解して理想の写真を撮ろう!
F値は写真の明るさと表現に関わるとても大切なもの。
✅光量とピント範囲をコントロールする重要な要素。
✅被写界深度=ピントが合うゾーンの広さ。理解すれば写真表現の幅が広がる。
✅絞るほど解像度が良くなる
✅用途に合わせた開放F値のレンズを選ぶのが大切
ぜひカメラを持って、F値を変えて撮影してみてください。きっと写真の楽しさがさらに広がります!
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