にゃんころ

どうやったら上手く撮れる?
マクロって難しくない?

マクロレンズが難しい理由は、普通のレンズとは撮り方のアプローチが根本的に違うから。設定やレンズの良し悪しの問題ではなく、マクロ特有の手順を知らないだけ、というケースがほとんどです。

この記事では

✅マクロレンズで何を撮ればいいのかわからない
✅寄って撮っているのに写真がパッとしない
✅マクロだとブレやすい気がする
✅シャッタースピードはいくつにすればいい?

こういった疑問をまとめて解決できるように記事でまとめています。

この記事を読むとわかること

✔︎ マクロ写真がパッとしない本当の原因
✔︎ マクロならではの被写体の探し方
✔︎ 「寄りすぎ」で失敗しない距離の決め方
✔︎ ブレを防ぐシャッタースピードの目安
✔︎ 3ステップを通しで使う実践の流れ

にゃんころ
にゃんころ|中古カメラ専門店店主 / カメラブロガー
・中古カメラを年間数千台取り扱う専門店を運営
・SONY α1II・α7RVメインユーザー・富士フイルムX-T5も愛用
・風景・花の撮影が趣味
・全メーカーを実際に触って販売してきた経験をもとに情報発信
📸 作例や撮り方などインスタ・スレッズでも発信中
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ぜひ最後まで読んで、次の休日のマクロ撮影に活かしてみてください。

マクロレンズが難しいと感じる本当の理由

結論から言うと、マクロが難しいのは設定でもレンズの良し悪しでもなく、被写体へのアプローチが普通のレンズのままだからです。

普通のレンズは「目の前に広がっている景色や花」を撮ります。でもマクロレンズが得意なのは、肉眼では見過ごしている小さな世界。同じ探し方をしていると、そもそも撮るべき被写体が見つからないんですよね。

SEL100M28GMで撮影した花

そこでこの記事では、マクロ撮影を次の3ステップに分けて解説していきます。

①被写体を見つける(小さな世界を探す)

②必要な分だけ寄る(背景とのバランスで距離を決める)

③シャッタースピードを意識して撮る(ブレを止める)

難しい設定の話は出てきません。この順番でやるだけです。

なお、この記事で紹介している作例はすべてソニー FE 100mm F2.8 Macro GM OSS(SEL100M28GM)で撮影しています。同じレンズが気になっている方は、作例の写りもあわせて参考にしてみてください。

STEP1|マクロの被写体を「見つける」が撮影の7割

マクロ撮影で一番大事なのは、実は撮る技術ではなく被写体の探し方です。体感では、写真の出来の7割がここで決まります。

視界に入る花をマクロで撮ってもパッとしない

普通に目に入ってくる花を、そのままマクロレンズで撮っても、実はあまり面白い写真になりません。それは他のレンズでも撮れる被写体だからです。

マクロレンズを構えたら、まず「他のレンズでは見えない世界はどこにあるか」という目線に切り替えてください。ここがスイッチです。

小さな世界を探す3つの視点

✔︎ 地面に咲いている、誰も見向きもしない小さな花
✔︎ 花全体ではなく、花びらやしべなどの一部分
✔︎ 葉っぱに乗った水滴や、朝露

共通しているのは、どれも「立ったまま歩いていたら視界に入らない」ということ。しゃがむ、覗き込む、足元を見る。この動作をどれだけできるかで、撮れる写真が変わります。

作例①|菜の花畑の「足元」にあった被写体

こちらは菜の花畑の周辺に生えていた、雑草のような小さな花です。

SEL100M28GMで撮影した花

その場にいた人はみんな、目の前に広がる菜の花畑にカメラを向けていました。でも足元にはこんな魅力的な被写体があって、誰も気づいていないんですよね。

メインの被写体——今回でいえば菜の花——だけではなく、その周辺にも目を向けてみる。これだけで撮れる枚数が一気に増えますよ。

作例②|京都のお寺の一角にあった苔

こちらは京都のお寺の一角にあった苔です。ちょうど雪解け水に光が差し込んでいて、キラキラした幻想的な写真になりました。

SEL100M28GMで撮影した花

地面に広がる苔を撮ろうなんて、普通は思わないですよね。これも「視界に入るもの」ではなく「視線に入っていない小さな世界」を見つけにいったから出会えた1枚です。

にゃんころ

私は撮影地に着いたら、まず10分くらいカメラを構えずに歩き回ります。焦ってシャッターを切るより、被写体を探す時間に使ったほうが結果的にいい写真が残りますよ😊

「何を撮るか」の考え方をもっと深めたい方は上手い人ほど「花」を撮らない理由をまとめた記事もあわせてどうぞ。マクロの被写体探しにそのまま使える考え方です。

STEP2|必要な分だけ寄る|最短距離で撮らないほうがいい理由

被写体を見つけたら、次は近づきます。ただしここで大事なのは、寄れるだけ寄るのではなく、必要な分だけ寄るということ。

「等倍まで寄れる」=「いつも寄る」ではない

マクロレンズの魅力は、どのレンズよりも寄れること。私も最初は、寄れば寄るほどいい写真が撮れると思っていました。

でも実際に使ってみると、そういう使い方ではなかったんですよね。マクロレンズが等倍まで寄れる——被写体を実物大の大きさで写せる——というのは、あくまで「そこまで寄れる」という意味であって、必ずしも毎回寄らなくていいんです。

マクロ写真がパッとしない人は、撮影最短距離で撮ろうとしていることがほとんどです。

SEL100M28GMで撮影した花

作例|チューリップの水滴は「少し離す」が正解だった

このチューリップ、一番近くまで寄れば水滴を大きく写せます。でもそれだと、ただの水滴の写真になってしまうんですよね。

SEL100M28GMで撮影した花

そこから少し離れると、チューリップという花の情報も入るし、周辺の茎の情報も入ってくる。結果、写真として成立するんです。

思いっきり寄れば花のしべまで写せますが、それだけだと面白くならないことが多い。花は周辺の設計次第で印象が大きく変わるので、少し離して玉ボケや背景ボケを入れたほうがいい場面が多いですよ。

SEL100M28GMで撮影した花

逆に、最短距離まで寄ったほうがいい場面

もちろん、等倍=撮影最短距離まで寄ったほうがいい場合もあります。

SEL100M28GMで撮影した花

この紫陽花は最短距離で撮っています。手前にある水滴を大きな玉ボケにしたかったからです。

つまりマクロレンズは、何でもかんでも思いっきり寄ればいいという単純なレンズではなく、周辺の設計をしながら離れたり近づいたりするレンズなんですよね。

迷ったら「寄ってから離す」でOK

①まず思いっきり寄ってみる。

②そこから少しずつ距離を離していく。

③前ボケや周辺の情報が入ってくる位置を探して、そこでシャッターを切る。

この往復をするだけで、同じ被写体からまったく違う絵が出てきます。最短距離で1枚撮って終わり、が一番もったいないパターンです。

STEP3|シャッタースピードは「1/焦点距離」では足りない

被写体を見つけて、必要な分だけ寄ったら、最後はシャッターを切るだけ。ここで重要になるのがシャッタースピードです。

マクロはブレが目立つ|教科書どおりでは止まらない

シャッタースピードは「1/焦点距離」が目安、とよく言われますよね。100mmなら1/100秒、という考え方です。

ただしこれ、マクロ撮影ではけっこう足りません。被写体にかなり近づいて撮るぶん、わずかな手ブレが写真上では大きく出るからです。同じ1/100秒でも、遠景を撮ったときとマクロで寄ったときでは、ブレの見え方がまったく違います。

ブレるのは腕のせいではなく、近づいている以上は当たり前に起きることです。なので、対策はシンプルにシャッタースピードを速めること。

100mmクラスのマクロなら1/500秒が安全ライン

✔︎ 100mmクラスのマクロなら 1/500秒くらいを目安に
✔︎ 手ブレ補正が強力なレンズ・ボディならもっと落とせる
✔︎ 風がある日は被写体ブレも起きるので、さらに速めに

もちろんボディやレンズによって変わります。今回使った FE 100mm F2.8 Macro GM OSS は手ブレ補正がかなり強力で、手持ち1/100秒でも寄って撮れてしまうことがありました。とはいえ歩留まりを考えると、速めにしておいたほうが安心です。

にゃんころ

「マクロがうまく撮れない」と相談されることが多いのですが、実際に写真を見せてもらうとピンボケではなく手ブレ、というケースが本当に多いです。まずシャッタースピードを疑ってみてください。

どうしても止まらないときは固定してしまう

暗い場所でシャッタースピードを上げられないときは、素直に固定してしまうのが早いです。三脚を立てる、あるいはカメラを地面や石に直接置いてしまう。これでブレはほぼ消えます。

シャッタースピードそのものの基礎から確認したい方はシャッタースピード優先モードの使い方とシーン別の設定目安をどうぞ。

3ステップを通しでやってみる|実際の撮影の流れ

ここまでの3ステップを、実際の撮影の流れに落とすとこうなります。

①地面や、普段視界に入らないところに意識を向けて被写体を探す。

②まずは思いっきり寄る。そこから背景とのバランスを見ながら少しずつ離れていく。

③角度を調整して前ボケや玉ボケを入れる。

④ブレないようにシャッタースピードを調整して撮る。

特に被写体探しは何度もやって身体で覚えるのが一番早いです。いろんな作例を見て、みんながどんな被写体を撮っているのかを調べてみるのもおすすめですよ。

まとめ|マクロレンズは3ステップで一気に化ける

今回はマクロレンズの使い方について、被写体の探し方から距離の決め方、シャッタースピードまで解説しました!

この記事のまとめ

✔︎ ①被写体を見つける(他のレンズでは見えない小さな世界を探す)
✔︎ ②必要な分だけ寄る(最短距離が正解とは限らない)
✔︎ ③シャッタースピードを速める(100mmクラスなら1/500秒が目安)
✔︎ 写真の出来の7割は被写体探しで決まる

今回の作例は FE 100mm F2.8 Macro GM OSS で撮っていますが、この3ステップ自体は価格もメーカーも関係なく、どのマクロレンズでも同じです。手持ちのレンズでそのまま試せますよ。

ぜひこの3ステップを持って、次の撮影に出かけてみてください。

ABOUT ME
にゃんころ
中古カメラの販売業をしながら趣味の写真を楽しむ猫好きフォトグラファー。 SONY α1IIとα7RVで風景や野鳥、花の撮影をしています。 これまで何千点もの機材を扱ってきた経験をもとに、オススメ機材の紹介や初心者向けの撮影のコツなどを発信しています! 機材選びや撮影についての悩みがあればぜひSNSから連絡してください。