【カメラ専門店がレビュー】H&Y 保護フィルター Ultimate HD Lens Protection Filter |MRCと比較してどっちがおすすめ?
※本記事はH&Y Filter Japan様より製品の提供を受けています。
ただし内容についての指定は受けていないので、率直なレビューをしております。
こんにちは、写真を趣味で楽しむカメラ専門店のにゃんころです!
H&Yの保護フィルター、Ultimate HD Lens Protection FilterとMRC HD Protection Filter。82mmで比べるとと7,880円と4,480円、その差3,400円です。
でも公式サイトを見ても、書いてある違いは反射率が0.3%か0.1%かくらい。この0.2%に3,400円払う価値があるのか、正直判断できませんよね。
今回は2つのフィルターを実際に使ってみたので、
✅MRCとUltimate、実際に何が違うの?
✅3,400円多く出す価値はある?
✅そもそもH&Y Filterって品質は大丈夫?
✅CPLを重ねたり、付けっぱなしで使える?
✅保護フィルターなんて何でもいいんじゃないの?
上記のような疑問を解決できるように記事を作成しました。
先に結論を言うと、差が出るのは、太陽や照明など強い光源を画面に入れたときだけでした。


強い光源で撮り比べたところ、Ultimateはフィルターなしと見分けがつかないレベル。MRCはゴーストがわずかに出ますが、フレアは出ません。日中の順光では、正直どちらを付けても変わりませんでした。

僕のようにマジックアワーや夜景、直接光が入るシーンを撮る人は、Ultimate一択です!ちなみに2000円のフィルターも使ってみましたが、フレアゴーストが盛大に発生しました。
反射率0.1%クラスは他社だと82mmで12,000円前後しますが、Ultimateは7,880円。同じ性能帯で4,000円ほど安いんです。レンズを何本も持っている方ほど、この差は効いてきますよ。
✔︎MRCがおすすめの人→
日中の風景・スナップが中心
あまり夜景などを撮らない人
✔︎Ultimateがおすすめの人→
逆光・夜景・イルミネーションなど強い光源を入れる
光学性能に妥協したくない
どちらも枠の厚さ・撥水・防汚コーティングは同じなので、メンテナンス性で選ぶ理由はありません。純粋に「強い光源を撮るかどうか」だけで決めて大丈夫です。
そもそもH&Y Filterってどんなメーカー?

保護フィルターを探していて、H&Yという名前を初めて見た方も多いと思います。「ケンコーやマルミは知ってるけど……」って感覚あるかもしれませんね。
僕はもともとH&Yのユーザーで、今回は自分からメーカーさんに提供をお願いしました。
普段の風景撮影では、H&Yの角型フィルターとドロップインCPLを使っています。マジックアワーや滝の撮影ではほぼ毎回出番がありますね。ただ角型は専用ホルダーが必要で、使う人を選びます。多くの方にとって現実的なのは保護フィルターの方なので、「この会社の良さを、誰でも手に取れる製品で確かめたい」とお願いした、という経緯です。



H&Y Filterの製品は風景撮影でいつも使っているので、光学性能の良さと使いやすさは把握しています!
知らないメーカーではなく「名前が表に出ていないだけ」
H&Yは自社工場を持つフィルター専業メーカーです。
フィルター業界では、名前の知れたメーカーでも自社でコーティング設備を持っていないところがあります。コーティング済みのガラスやフレームを他社から仕入れて、組み立てて販売しているケースもあるんですね。そしてH&Yは、その供給側にいるメーカーでもあります。
つまり「知らないメーカー」ではなく「名前が表に出ていないだけのメーカー」。同じ品質帯で価格が抑えられているのは、いわば産地直送だからです。

安いと不安になりますが、作っている場所が分かると納得できますよね。
H&Y Ultimate HD Lens Protection FilterをMRCと比較

実際に、Ultimate HD Lens Protection Filterは高性能フィルターなのか、検証してきました。
フィルターの比較は、条件がズレると何を比べているのか分からなくなります。今回は全部そろえて撮っています。
①比較したのは4つ:フィルターなし/2,000円台のフィルター/MRC/Ultimate
②カメラは三脚で固定。フィルター交換時も動かさない
③MF・マニュアル露出・ホワイトバランス固定・RAW撮影
④交換のたびに前玉とフィルターを清掃。レンズはSONY FE 24-70mm F2.8 GM II / FE 16-35mm F2.8 GM II(82mm)
スペック比較|違うのは3項目だけ
公式サイトを見ると仕様がずらっと並んでいますが、2つを見比べたときに実際に違うのは3項目だけです。
| 項目 | MRC保護フィルター | Ultimate保護フィルター |
|---|---|---|
| 82mm価格 | 4,480円 | 7,880円 |
| 面反射率 | 0.3% | 0.1%(透過率99.95%) |
| 枠の印字 | マットブラック | 白 |
逆に言うと、ここ以外は同じなんです。
✔︎枠の厚さはどちらも3.25mm
✔︎撥水・防汚・帯電防止コーティングは共通
✔︎Nanoコーティング、両面のHD研磨も共通
メーカーによると、上位モデルのUltimateで使っている技術は普及版のMRCにも一貫して採用されているとのこと。つまり2つの差は、ほぼ「反射率」に集約されます。

保護フィルターによる画質の劣化具合から比較
一番気になるところから行きましょう。「保護フィルターを付けると画質が落ちる」これ、本当なのか。
撮影場所は京都駅の構内です。細かい鉄骨のトラスが画面いっぱいに入るので、もし解像感に差が出るなら真っ先に分かる被写体です。





拡大しても確認しましたが、いずれも大きな違いはありません。後述するメンテナンス性能を考慮すると、普段使いはH&Y MRCフィルターで十分そうです。
強い光源を入れて比較
順光で差が出ないなら、厳しい条件ではどうなのか。強い光源を入れて検証してみました。
夜景や逆光撮影など、強い光源は普段の撮影でも結構ありますよね。




結果は、はっきり差が出ました。
| フィルター | フレア | ゴースト |
|---|---|---|
| フィルターなし | なし | 微量 |
| 2000円の他社フィルター | 盛大に発生 | 盛大に発生 |
| H&Y Filter MRC | なし | わずかに発生 |
| H&Y Filter Ultimate | なし | フィルターなしと見分けがつかない |


2,000円台のフィルターは、フレアもゴーストも盛大に出ました。画面全体が白っぽく濁って、コントラストも明らかに落ちています。正直、ここまで差が出るとは思っていませんでした。


一方でMRCはフレアは出ず、ゴーストがわずかに出る程度。フィルターなしと比べれば分かりますが、言われなければ気づかないレベルですね。


そしてUltimateは、フィルターなしとの違いが分かりませんでした。反射率0.1%は伊達じゃないな、というのが正直な感想です。

夜景や逆光以外にも、室内の光なども同様に出る可能性がありますね!強い光源を入れることが多い場合は、最低でもH&YのMRCレベルのフィルターがあると安心です!
付けっぱなしで使える?CPLの重ねがけとケラレを検証
保護フィルターで地味に面倒なのが、「CPLやNDフィルターなど使うたびに外さないといけないのか」問題です。風景を撮っていると、これが毎回ストレスになるんですよね。
16-35mmの広角端で、保護フィルターの上にCPLを重ねて撮ってみました。

結果:16mm+CPL重ねがけ → ケラレあり
17mm以上 → 問題なし
これはH&Yに限った話ではなく、フィルターを2枚重ねれば、どのメーカーでも同じことが起きます。厚みが単純に2倍以上になるので、超広角の広角端では物理的に厳しいんですよね。
むしろ注目してほしいのは、枠厚3.25mmという薄枠でも17mmが限界だったという点です。保護フィルターの枠は製品によって厚みが違うので、もっと枠の厚い製品なら、17mmでもケラレる可能性は十分あります。
CPLと重ねて使う可能性があるなら、保護フィルターは薄枠のものを選んでおいた方が安心ということですね。

とはいえ17mmまでズームすれば問題なく使えるので、ほとんどの人にとって全く問題にならないと思います!
メンテナンス性能の違いを比較
画質の話はここまでです。でも正直に言うと、僕が「ちゃんとしたフィルターを使ってください」と言う一番の理由は、画質じゃないんですよね。
撮影後のメンテナンスって結構ストレスじゃないですか?水滴や指紋が付いてたり、埃が付着していたり・・・

拭き取っても拭き跡が残ったりしてフィルター表面が傷つくことも・・・
H&Yのフィルターだとメンテナンスが楽
H&YのMRCとUltiamateはどちらも撥水・防汚・帯電防止機能が付いてるので、万が一汚れが付いてもクリーニングクロスで簡単に拭き取れてフィルター面が傷ついたりすることがありません。

実際に水滴をつけてテストしてみると一目瞭然でした。


H&Yのフィルターだとさっと拭き取れてたのですが、他社フィルターだといくら拭き取っても水滴がなくならず拭き跡も残ってしまいました。
メンテナンス性能は画質に直結する
僕は中古カメラの販売を仕事にしているので、フィルターを毎日のように触っています。ノーブランドのものから、他社の安価モデルやハイエンドモデルまで。
そこで確実に言えるのは、安いフィルターは拭くと跡が残りやすいということです。擦れた跡がうっすら残って、それが少しずつ積み重なっていく。

フィルター面が汚れるとフレアゴーストが出やすくなったり画質劣化につながるのでメンテナンス性能は思った以上に重要です!
結局、MRCとUltimateどっちを買えばいい?

「今」ではなく「これから撮りたいもの」で選ぶ
保護フィルターは、消耗品ではありません。レンズは買い替えても、フィルターは同じ口径ならそのまま次のレンズで使えます。
だから「今の撮影」ではなく、これからやってみたい撮影で選ぶのがいいと思いますよ。

僕も最初は滝なんて撮る予定なかったんですが、いざ撮ってみると水飛沫がレンズに付着するので撥水性の高いフィルターを付けていて良かったと感じました。
MRCで十分な人/Ultimateを選ぶべき人
✔︎昼の風景・スナップが中心
✔︎太陽や強い点光源を画面に入れることが少ない
✔︎複数本のレンズにまとめて揃えたい
昼の風景中心で、複数レンズに揃えるならMRCです。
もし将来的に夜景を撮り始めても、メインレンズの1枚だけあとからUltimateに替えれば済みますよ。
✔︎夜景・イルミネーションを撮る
✔︎太陽を入れた逆光を撮る(または今後撮りたい)
✔︎1本のメインレンズにベストなものを付けたい
夜景や逆光を撮るなら、Ultimateを選んでおくと安心です。
参考|僕がZX IIで揃えていた頃の基準から見て
参考までに書いておくと、僕はもともとKenkoのZX IIで全部揃えていました。反射率0.1%クラスの、いわゆる最上位モデルですね。
その基準から今回の2枚を使ってみて思うのは、
特にUltimateはKenko ZX IIと同等性能です。ハイエンドレンズにつけても光学性能が損なわれる印象はありませんでした。これで半額程度で買えるならコスパ最強だと感じています。
ただしZX IIとの厳密な撮り比べはしていないので、優劣の判定はしません。あくまで「その基準を知っている人間から見て、どう感じたか」として読んでくださいね。
まとめ|あらゆるシーンで撮影するならUltimateがベスト
今回はH&YのMRC保護フィルターとUltimate保護フィルターを、フィルターなし・2000円台のフィルターと合わせて4本で撮り比べました。
✔︎MRCとUltimateの違いは価格・反射率・印字の3つだけ。枠厚もコーティングの基本性能も同じ
✔︎昼の順光では全て同等レベル。差が出たのは強い光源下
✔︎16mmではCPLとの重ね付でケラれあり。17mm以降はケラれなし
✔︎画質より、拭いたときに跡が残らないことが日々効いてくる
✔︎選ぶ基準は「今」ではなく「これから撮りたいもの」
最後に価格の話をもう一度。反射率0.1%クラスは他社だと82mmで12,000円前後しますが、Ultimateは7,880円です。
| 82mm 1枚 | 5本揃えると | |
|---|---|---|
| 他社の0.1%クラス | 約12,000円 | 約60,000円 |
| H&Y Ultimate | 7,880円 | 約39,000円 |
| H&Y MRC | 4,480円 | 約22,000円 |
レンズを何本も持っている方ほど、この差は効いてきます。
保護フィルターは一度買うと何年も使いますし、レンズを買い替えても口径が同じなら使い回せます。せっかくなら、現場でストレスにならないものを選んでみてくださいね!
他社のフィルターも含めて、価格帯ごとに比べたい方はこちらの記事も参考にどうぞ!

