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マジックアワー(朝焼け・夕焼け)におすすめレンズ7選【10万円前後】

マジックアワーの魅力は、空と地上が織りなす一瞬のグラデーション。その美しさを最大限に切り取るには、スポット選びと同じくらいレンズ選びが重要です。

ここでは、実際に使ったことのあるもの、あるいは「自分ならぜひ使ってみたい」と思えるレンズを中心に、10万円前後で購入できるおすすめレンズを7本紹介します。

普段マジックアワーの風景を撮影している筆者が、「そのレンズを選ぶことでどんな景色が撮れるか」に焦点を当ててご紹介します。

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Sigma 16-28mm F2.8 DG DN|前景を活かした広角マジックアワーに

超広角レンズ16mmで撮影した夕焼け。マジックアワーと備中国分寺、赤米の風景。

16mmという超広角から始まるズームは、花や岩を前景に入れながら空を大きく取り込む構図に最適。私自身、マジックアワーを撮る時は16mmにいつも助けられています。

海岸でのマジックアワーや、桜・コスモスなど季節の花を広く見せたいシーンで真価を発揮します。

インナーズームのためバランスが変わらず、埃も入りにくいのは屋外撮影で大きなメリット。

逆光耐性は、ソニーGレンズと同等のため、マジックアワーでも十分使えます。

項目スペック
焦点距離16-28mm
開放F値F2.8
重量約450g
サイズφ77.2 × 100.6mm
フィルター径72mm
最短撮影距離0.25m(全域)
手ぶれ補正なし
こんな人にオススメ!

▪️風景に前景をしっかり入れて臨場感を出したい人
▪️中古で10万円以下のコスパ広角を探している人

FE 20-70mm F4 G|標準域を超えた万能ズーム

20nnの超広角レンズで撮影した大阪淀川の早朝リフレクション。マジックアワーの淡い光

一般的な標準ズームが24mmから始まるのに対し、このレンズは20mmから

広大な風景をしっかり収めたいマジックアワーの場面では、20mmの広さは大きな武器になります。小型軽量のため、取り回しがかなり楽なのもメリット。広くも撮りたいし中望遠でも切り取りたいなら間違いなくこのレンズがオススメ!

70mmまで伸びるので、都市の光や街並みを切り取るにも便利。旅行一本勝負のレンズとしても優秀です。

逆光耐性も良好で、明るくなりがちなマジックアワーのシーンでも大活躍します。

項目スペック
焦点距離20-70mm
開放F値F4
重量約488g
サイズφ78.7 × 99mm
フィルター径72mm
最短撮影距離0.25m(広角端)
手ぶれ補正なし
こんな人にオススメ!

▪️1本で広角から中望遠まで対応したい人
▪️都市のマジックアワーを印象的に切り取りたい人
▪️動画も撮りたい人

Sigma 28-200mm F2.8-5.6 Di III RXD|スナップから望遠まで万能な1本

望遠レンズで切り取った海岸のマジックアワー風景。夕焼けのグラデーションが美しい。

28mmから200mmまでカバーできるため、花に寄せてマジックアワーを撮ったり、遠くの雲海や日の出を望遠で切り取ったりと自由度が高いのが特徴。

スナップ感覚で広角を使いながら、200mmでしっかり引き寄せることもできるので、特に「荷物を減らしたい」人にピッタリです。あらゆるシーンに使える超万能レンズです。

太陽を直接入れると、ややフレア・ゴーストが出ることがあるため、太陽が隠れた頃の淡いグラデーションを狙ってみましょう。

中古であれば6万円くらいなので、最初の1本としても試しやすいのもメリット。

項目スペック
焦点距離28-200mm
開放F値F2.8-5.6
重量約575g
サイズφ74 × 117mm
フィルター径67mm
最短撮影距離0.19m(広角端)
手ぶれ補正なし
こんな人にオススメ!

▪️旅先でマジックアワーを気軽に撮りたい人
▪️1本でなんでもこなしたい人
▪️少しでも価格を抑えたい人

FE 24-105mm F4 G OSS|定番の“万能ズーム”

24mmで撮影した早朝の河川敷。マジックアワーのグラデーションがリフレクションとして映し出す。

24-105mmという焦点域は「とりあえずこれ1本」で風景もスナップも撮れる万能さ

Gレンズらしい描写力で、広角でダイナミックに切り取ったり、中望遠で光のグラデーションを強調することも可能です。今でも十分即戦力になるコスパレンズ

私自身、このレンズで何度もマジックアワーを撮影したことがありますが、水辺のリフレクションや山並みと合わせたマジックアワー風景では使いやすい焦点距離。手前にシルエットを入れることで幻想的な朝焼けが撮れます。

F4通しレンズなので、マジックアワーなど刻々と露出が変化するシーンでは露出設定が楽になるのもメリット。

Gレンズなので、逆光耐性も十分です。中古なら9万前後で購入も可能

項目スペック
焦点距離24-105mm
開放F値F4
重量約663g
サイズφ83.4 × 113.3mm
フィルター径77mm
最短撮影距離0.38m(全域)
手ぶれ補正搭載
こんな人にオススメ!

▪️これから風景撮影を本格的に始めたい人
▪️まずは万能ズームから揃えたい人
▪️ソニーユーザーではじめの1本を探してる人

Tamron 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD|峠からの朝焼けを切り取る

超望遠レンズで朝日に染まる山岳地帯を切り取った写真。マジックアワーによる色のグラデーションが綺麗。

広すぎない50mmから始まるのが絶妙で、雲海と朝焼全体を広く見せたいときにピッタリ
峠からの山々を朝焼け空と共に切り抜くのにも最適。

400mmまで伸ばせば、朝日でオレンジに染まる山々の一部分だけを幻想的に切り取ることもできます。

重量はあるものの、このクラスでは比較的軽め。風景撮影では絞って撮ることが多いため、F値の暗さも気になりません。

純正なら20万以上するところ、このレンズなら半額以下で購入できるのでコスパ重視の人にはオススメです。

項目スペック
焦点距離50-400mm
開放F値F4.5-6.3
重量約1,155g
サイズφ88.5 × 183.4mm
フィルター径67mm
最短撮影距離0.25m(広角端)
手ぶれ補正搭載
こんな人にオススメ!

▪️雲海+朝焼け、遠景の切り取りに挑戦したい人
▪️超望遠ズームを1本で済ませたい人
▪️価格を抑えたい人

NIKKOR Z 14-30mm f/4 S|広大な空を写すニコンユーザー必携

超広角レンズ14mmで撮影したマジックアワーの海岸。夕陽が沈む直前の濃いグラデーションを撮影。

14mmから始まる超広角ながら、フィルターが装着できるのが最大のメリット

前景を入れてダイナミックに写すには16mmでは物足りなく14mmが欲しいという場面も。Nikonユーザーなら間違いなく満足する焦点域です。私はソニーユーザーですが、このレンズの存在が羨ましいくらいです。

これ1本でほぼ全ての風景撮影ができるほど、絶妙な焦点距離をカバーしています。

マジックアワー撮影で便利なGNDフィルターを問題なく付けられるので、空と地上の明暗差を美しく整えられます。

Sラインらしい高い描写力で、広大な景色を余すことなく切り取れます。

項目スペック
焦点距離14-30mm
開放F値F4
重量約485g
サイズφ89 × 85mm
フィルター径82mm
最短撮影距離0.28m(全域)
手ぶれ補正なし
こんな人にオススメ!

▪️前景を大きく入れたダイナミックな風景を撮りたい人
▪️Nikonユーザーでマジックアワーに挑戦したい人
▪️フィルターワークを本格的に取り入れたい人

NIKKOR Z 24-120mm f/4 S|万能すぎるニコンの神ズーム

都市と夕焼けを中望遠レンズで撮影。青からオレンジに染まる都市の街並み。

24mmの広角から120mmの望遠までカバーできるため、広大な風景も、夕日を強調した切り取りも1本で可能

クロップすれば180mm相当になり、他社の標準ズームではできないレンジまで対応できます。

マジックアワーに限らず、風景を撮りたいならまず選びたい万能レンズです。

項目スペック
焦点距離24-120mm
開放F値F4
重量約630g
サイズφ84 × 118mm
フィルター径77mm
最短撮影距離0.35m(全域)
手ぶれ補正搭載
こんな人にオススメ!

▪️風景撮影用に万能な1本が欲しいNikonユーザー
▪️マジックアワーから日常スナップまで幅広く撮りたい人
▪️広角から望遠まで1本で済ませたい人

スペックまとめ表

レンズ名焦点距離開放F値重量価格目安(中古)
Sigma 16-28mm F2.8 DG DN16-28mmF2.8450g9万前後
FE 20-70mm F4 G20-70mmF4488g12万前後
Sigma 28-200mm(仮)28-200mmF3.5-6.3600g台7万前後
FE 24-105mm F4 G OSS24-105mmF4663g10万前後
Tamron 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD50-400mmF4.5-6.31,155g10万前後
NIKKOR Z 14-30mm f/4 S14-30mmF4485g12万前後
NIKKOR Z 24-120mm f/4 S24-120mmF4630g12万前後

高額商品はレンタルも検討しよう

マジックアワー撮影におすすめのレンズを紹介しましたが、中には高額でなかなか手が出しづらいモデルもあります。そんなときは レンタルサービス を利用するのがおすすめです。

とくに Goopass は月額制のサブスク型レンタルで、使いたいときだけレンズを借りられます。旅行や雲海シーズンなど限られた期間だけ使いたい方には最適なサービスです。

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長秒露光を駆使したマジックアワー撮影の方法を解説
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まとめ

マジックアワーはレンズの選び方ひとつで写真の雰囲気が大きく変わります。

広角で臨場感を出すもよし、望遠で太陽や雲海をドラマチックに切り取るもよし。

初中級者にとって10万円前後のレンズは投資として現実的で、どの1本を選んでも確実に撮影の幅が広がります。