初心者向け

【初心者向け】撮影モードダイヤルとは?|作例でわかるおすすめの使い分け方法

カメラの撮影モードダイヤル解説記事のアイキャッチ画像

カメラを趣味にしたものの、こんなこと思っていませんか?

「オートモード以外の使い方がわからない」
「AモードやSモードってよく聞くけど、どう違うの?」

「マニュアルを使えないとダメなの?」

カメラ初心者が必ずぶつかる疑問ですよね。
カメラには撮影モードがたくさんあり、それらを理解すると写真表現の幅が一気に広がります

この記事では、各地の絶景や季節の花々を撮影している経験をもとに

✅撮影モードの特徴と使い方

✅被写体・シーンごとのおすすめモード

✅初心者から中級者へのステップアップ

について、作例を交えながら解説していきます。

読み終える頃には、モードダイヤルを使いこなして理想とする写真が撮れるようになりますよ!

撮影モードとは?

撮影モードとは、写真を撮るときの「露出(写真の明るさ)をどうやって決めるか」を選ぶ仕組みのことです。

カメラ上部にある撮影モードダイアルを回すことで、カメラに任せる範囲と、自分で操作する範囲を切り替えられます。

にゃんころ

カメラ始めたてなら、そもそも露出って何かわからないですよね?

カメラの露出とは

露出とは写真の明るさのことです。シャッタースピード・絞り・ISO感度という3項目を調整して、写真を暗めにするのか明るめにするのか丁度いい明るさにするのかを決めて撮影をしていきます。

この3つをすべてをカメラに任せるのか、それとも一部だけ自分で決めるのか、あるいはすべて自分で決めるのか。その選択をするのが撮影モードです。

にゃんころ

3項目の意味がわからなくてもカメラが全部決めてくれるモードもあるので安心してください!

詳細は、【初心者向け】カメラの露出とは?露出三要素(絞り・シャッタースピード・ISO)と補正の基本をわかりやすく解説!で紹介しています。

モードダイヤルの種類

カメラのモードダイヤル

カメラのモードダイヤルには「AUTO」「P」「A」「S」「M」の5種類があります。
それぞれの役割は簡単にいうとこんな感じです。

AUTOモード→ 全てカメラが自動で決める(自由度はない)

Pモード(プログラムオート) → オートより自由度あり

A/Avモード(絞り優先) → 背景のボケをコントロール

S/Tvモード(シャッター優先) → 動きを止める/流す

Mモード(マニュアル) → 全てを自分で設定

にゃんころ

それぞれの詳細はこの後説明していきますね!

モードダイヤルの使い分け

撮影モードダイヤルには「どれが一番優れている」という優劣はありません。
それぞれのモードには得意な撮影シーンや被写体があり、状況に応じて使い分けるのがポイントです。

モードダイヤルおすすめのシーンや被写体特徴
AUTO完全初心者向け全てカメラ任せ/細かな調整は全くできない
Pモード(プログラムオート)日常の写真AUTOより細かな調整ができてイメージに合わせやすい
A/Avモード(絞り優先)花、ポートレート背景のボケ具合をコントロールするためのモード
S/Tvモード(シャッタースピード優先)スポーツ、動物、動きもの被写体を止めたり流したりなど動きをつけるためのモード
Mモード(マニュアルモード)夜景、星景、特殊撮影完全に自分で設定/自由度は一番高い
にゃんころ

初心者はまずPモードから始めてAやSを少しずつ使えるようにするといいですよ!

モードダイヤルの使い方

各モードの使い方の説明やどんな写真が撮れるのかを作例を交えながら解説していきます。難しくないのでぜひ理解して撮影に活かしてください!

AUTOモード(オート)

AUTOモードは完全にカメラ任せにしてシャッターボタンを押すだけで写真が撮れるのが特徴。

ただし、背景のボケ感やちょっと暗めにしたい/明るめにしたい、色合いを少し変えたいなどの細かな調整が全くできません

にゃんころ

AUTOは使わずに、この後紹介するPモードから始めた方が撮影が楽しくなりますよ!

Pモード(プログラムオート)

Pモードは「プログラムオート」と呼ばれるモードで、AUTO同様に「絞り・シャッタースピード・ISO」という写真の3要素をカメラが自動で設定してくれます。

AUTOに比べると微調整がしやすく一眼カメラらしい写真が撮りやすいのがメリットです。

おすすめシーン
旅行、日常スナップ

メリット
明るめ/暗めにしたり色合いを変えたりなどの調整がしやすい。
絞りやシャッタースピードを自分で設定しなくていいので操作が簡単。

このモードで考えることは基本的に2つ。カメラが自動で決めた設定に加えて、

①もっと暗くしたいか、明るくしたいか

②カメラが決めた色合いがおかしくないか

①の場合

露出補正ダイヤルを操作して明るめにしたいか、暗めにしたいかを調整しましょう。露出補正ダイヤルは機種によりますが、カメラの上部にあります。

露出補正ダイヤル

<露出補正の違い>

にゃんころ

明るくしたいなら補正をプラス方向に、暗くしたいならマイナスに動かしてみよう!

②の場合

色味がおかしい場合は、ホワイトバランス(WB)を変更しましょう。室内では蛍光灯の色に引っ張られて写真の色合いが不自然になることがあります。

カメラが自動で決めた色。全体的にオレンジ気味。
カフェラテの写真。ホワイトバランスを変更したあと
WBを変更すると自然な色味に。

Pモードの詳細は、【初心者必見!】Pモードを使いこなそう|綺麗に撮れるシーン別設定のコツとオートとの違いで解説しています。

Aモード(絞り優先オート)

Aモードは 自分で絞り(F値)を決めて背景のボケをコントロールするモードです。

シャッタースピードはカメラが自動で決めてくれるので、基本的には背景のボケ感を自分で調整しつつ、露出補正で明るめ/暗めにしていくイメージ。

カメラのモードダイヤル
①モードダイヤルをAに合わせる
F値を変更
②カメラの前後ダイヤルやレンズのリングを回してF値を変える

おすすめシーン:ポートレート、花、料理、風景

メリット:背景のボケ具合を自在にコントールできる

<作例>

コスモスの写真。トーンカーブで明るさ調整
背景をぼかすならF値を小さくしましょう。花や人物はF1.8や2.8で撮影すると綺麗に背景がボケます。また、露出補正をプラスにしてあげると全体的に明るめになりふんわりした写真になります。
夜久野 宝山シャー
風景など手前から奥までしっかりとピントを合わせたい(ぼかしたくない)場合は、F値を大きくしましょう。風景ならF8〜11がオススメ。こちらの作例はF11です。

絞りについては、【初心者向け】F値(絞り)とは?思い通りに背景ボケをコントロールする方法を解説!で解説しています。

Sモード(シャッター優先オート)

Sモードは 自分でシャッタースピードを決めて、被写体の動きをコントロールするモード

絞りはカメラが自動で設定してくれるので、「被写体の動きを止めたいのか、動きをつけた表現にしたいのか」を考えて絵作りしていくイメージです。

カメラのモードダイヤル
①モードダイヤルをSに合わせる
シャッタースピードを変更
②カメラの前後ダイヤルを操作してシャッタースピードを変える

おすすめシーン:スポーツ、動物、滝、夜景

メリット:速い動きを止める/あえてブレを活かす

<作例>

Sモードで撮影したメジロ。ぶれないようにシャッタースピードを速くした。
野鳥など素早く動く被写体はシャッタースピードが遅いとブレてしまいます。そのため、被写体の動きが速いほどシャッタースピードも速くすることでブレない写真が撮れます。この作例では1/2500秒で撮影しています。
ジャンクション夜景。車の軌跡
逆にブレをうまく活用することもできます。シャッターが開いてる間の動きが軌跡として写真に残ります。こちらは8秒で撮影していて、その間に動いた車のライトが写っています。

シャッタースピードの詳細は、【初心者向け】シャッタースピードとは?数値による違いや設定の目安を解説!で紹介しています。

Mモード(マニュアル)

Mモードは シャッタースピード・絞り・ISOを全て自分で設定するモード です。
他のモードに比べて難易度は高いですが、最も自由度の高い撮影ができます。

おすすめシーン:夜景、星空、花火、三脚を使う撮影

メリット:イメージ通りの写真を100%自分の設定で撮れる

<作例>

マニュアルモードで撮影した天の川
夏の天の川を撮影。F値、シャッタースピード、ISOを細かく設定する必要があるのでマニュアルで撮影しています。
マニュアルモードで撮影した夕焼け、マジックアワー。長秒露光で撮影
マニュアルで撮影すると、このような幻想的な1枚も撮れるようになります!

マニュアルモードの詳細は、マニュアルモード入門|初心者が知っておくべき設定と撮影法で解説しています。

にゃんころ

慣れてきたら挑戦したい「究極のモード」!

初心者におすすめのモード

いきなりマニュアルモードはハードルが高いので、まずはPモードで露出補正やホワイトバランスを駆使しつつ撮影をしていくといいと思います。

そのあとシーンに応じてAとSモードを経験して、マニュアルモードも覚えていくと撮影を楽しみながらステップアップできます!

おすすめのステップアップ

Pモード → まずはこれ。露出補正とWBを覚える。

②Aモード → 背景ボケをコントロールして表現力アップ。

③Sモード → 動きをコントロールして写真に変化をつける。

④Mモード → 自分の思い通りに写真を作る。

まとめ|撮影モードを使い分けてステップアップ

撮影モードをうまく使いこなせれば、自分のイメージした通りの撮影ができるようになります。

モードダイヤルまとめ

Pモード:オートより自由度が高く、初心者向け

Aモード:背景のボケを調整できる

Sモード:動きを止めたり流したりできる

Mモード:全てをコントロールして作品を作れる

まずはPモードから始めてみて、徐々に理解しながら他のモードにも挑戦してみましょう!

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ABOUT ME
にゃんころ
中古カメラの販売業をしながら趣味の写真を楽しむ猫好きフォトグラファー。 SONY α1IIとα7RVで風景や野鳥、花の撮影をしています。 これまで何千点もの機材を扱ってきた経験をもとに、オススメ機材の紹介や初心者向けの撮影のコツなどを発信しています! 機材選びや撮影についての悩みがあればぜひSNSから連絡してください。