レンズには「24-70mm」「F1.8」「φ67mm」など数字がたくさん書かれていますが、何を意味しているのか分かりにくいですよね。
そのまま感覚で選んでしまうと、思った構図にならなかったり、ボケ感が足りないなどのミスマッチが起きてしまいます。
本記事では、
✅F値や焦点距離などの表記の意味
✅シーンごとのオススメのレンズの選ぶポイント
など、レンズを使いこなすためのポイントをわかりやすく解説していきます。
数字が読めるようになることで、必要なレンズを自分で判断できるようになるはず。
それでは見ていきましょう!
レンズの数字や表記の意味
レンズにはたくさんの数字があって最初は意味がわからないことが多いと思います。
知っておく項目は次の4つです。
①焦点距離
②F値
③フィルター径
④撮影最短距離
それぞれ詳しく解説します。
焦点距離(◯mm)
レンズには「35mm」「24-70mm」のような数字が書かれています。これが焦点距離です。
カメラのセンサー面からレンズの中心までの距離を焦点距離と言います。

焦点距離による違い
同じ場所から撮影した場合、焦点距離は次のように写真に影響します。
▪️写せる範囲(画角)が変わる
焦点距離が小さいほど写せる範囲は広く、大きいほど小さくなる
▪️被写体の大きさが変わる
焦点距離が大きいほど、被写体を大きく写せる
▪️背景ボケに影響する
焦点距離が大きくなるほど背景がボケやすい
撮影シーンごとの焦点距離イメージ
焦点距離によって撮影しやすいシーンの目安をご紹介します。
24mm
風景や建物など広い範囲
35mm〜50m
人物やスナップに使いやすい自然な画角
85mm〜135mm
ポートレートなど背景をぼかして主題を際立たせたい時
200mm以上
遠くの被写体を撮影する時
撮りたいシーンに合わせて適切な焦点距離のレンズを選びましょう!
F値(絞り)
レンズの明るさを表す数字で、F1.8 や F2.8 のように表記されます。

▪️明るさ
数字が小さいほど明るく撮影でき、暗いシーンでも綺麗に撮れる。大きいほど暗くなる。
▪️ボケ具合
数字が小さいほど背景が大きくボケやすく、数字が大きいほど全体にピントが合いやすくなる
F値は自分で調整できる
F値は撮影時に自由に変えることができ、小さくすると明るく・背景がボケやすくなります。大きくすると暗くなり、全体にピントが合いやすくなります


F値はレンズ側で変更したり、ボディ側のダイアル操作で変更できます。
レンズごとに「最小のF値」が決まっている
レンズにはこれ以上小さくできないF値(開放F値)があります。
▪️28-70mm F3.5-5.6 というレンズの場合
28mm側の最小F値は3.5
70mm側の最小F値は5.6
▪️24-70mm F2.8というレンズの場合
24mm〜70mmの全域で最小F値は2.8
開放F値が小さいほど、ボケや明るさのコントロールがしやすく便利ですが、開放F値の大きいレンズに比べて価格が高くサイズも大きい傾向にあります。
F値と撮影シーンの組み合わせ例
▪️ポートレート
F1.4-2.8 (背景を大きくボカしたい場合)
▪️風景
F8-11(手前から奥までしっかり見せたい場合)
▪️動物
F1.8-2.8(背景ボカし、被写体を目立たせる)
つまり、風景メインで撮りたい人には開放F値が小さいレンズは必ずしも必要ではありません。逆にポートレートなど背景をボカした撮影をしたいならF値の小さいレンズが必要です。他にも暗いところでも綺麗に撮りたいなら開放F値の小さいレンズの方が有利です。
用途に合わせて適切なF値を選ぶのが失敗しないレンズ選びのポイントです!
フィルター径(φ◯◯mm)
レンズの前面に装着するフィルターやレンズキャップのサイズです。
フィルターとは、レンズを保護したり、特定シーンで活躍する便利アイテムのことです。

レンズごとに付けられるフィルターのサイズが決まっているので適切なものを選択しましょう。
最短撮影距離
被写体にピントを合わせることができる最短の距離のことです。

この距離はセンサー表面から被写体までの距離で、センサーの位置はカメラ本体の上部に印があります。

最短撮影距離が短いレンズほど、被写体に近づいて撮影できるため、小物・料理・花などを大きく写したい時に有利です。
ただし、最短撮影距離より近づくとピントが合わず、ぼやけたまま になるので注意しましょう。

特にカフェなどでケーキや料理を撮影する場合、撮影最短距離が長いと座ったまま撮影するのが難しい場合があります!
センサーサイズで画角が変わる
同じ焦点距離でも、センサーサイズによって写る範囲(画角)が変わります。
APS-Cではフルサイズより1.5倍(Canonは1.6倍)
MFTはフルサイズの2倍
画角が狭くなります。
焦点距離50mmのレンズの場合
▪️フルサイズ→50mmのまま
▪️APS-C→75mm相当の画角
▪️MFT→100mm相当の画角


このようにセンサーサイズによって同じレンズでも画角は変わってきます。右の写真の場合を「フルサイズ換算(35mm版換算)75mm」とも言います。
よくある失敗例
本当は広い景色を撮りたくて「35mmレンズならちょうど良さそう」と思ってAPS-Cで購入。しかし実際は
35mm × 1.5=52.5mm相当
思った以上に狭く写り、広角として使いにくいと感じることも。フルサイズの35mm相当の画角をAPS-Cカメラで使いたい場合は、23mmのレンズを買う必要があります。
まとめ
今回紹介した内容は、レンズに書かれている数字の意味を理解するための基礎知識です。
✅焦点距離
写る範囲や大きさに影響する
✅F値(絞り)
写真の明るさやボケに影響する
✅フィルター径
装着するフィルターのサイズがわかる
✅撮影最短距離
ピントを合わせられる最短の距離(センサー面から被写体までの最短距離)
✅センサーサイズで画角(写せる範囲)が変わる
フルサイズに比べてAPS-Cで1.5倍、MFTで2倍狭く見える
これはCTAサンプルです。
内容を編集するか削除してください。




