初心者向け

【初心者向け】カメラの露出とは?写真の露出の決め方と露出補正の仕組みをやさしく解説!

カメラを始めたばかりだと、こんな悩みありませんか?

写真が明るすぎたり暗すぎたりする

F値とかISOって写真にどう関係するの?

なぜか写真がブレしまう

これらの悩みは「露出」を理解すると解決できます。

露出とは、写真の明るさのことでこれを決めるのが「絞り(F値)、シャッタースピード、ISO」という項目。一度は聞いたことがあるこれら3つの要素、実は写真を撮る上でとても重要なんです。

この記事では、

✅露出とは何か

✅絞り、シャッタースピード、ISOの意味と重要性

✅露出補正の仕組み

についてわかりやすく解説していきます。

これらを理解すれば、写真のクオリティがぐっと上がり、カメラを使うのがもっと楽しくなりますよ。

露出とは?

露出=写真の明るさのこと

ちょうどいい明るさのことを適正露出と言います。この露出の調整を誤ると、写真が明るすぎて真っ白に背景が飛んだり、暗すぎて真っ暗になってしまいます。

白飛び:写真の一部が真っ白
黒潰れ:写真の一部が真っ黒
適正露出:全体に自然な明るさの状態

にゃんころ

適正露出より明るいことをハイキー、暗いとアンダー
ということもあります!

露出の仕組み

カメラの露出の説明で、シャッタースピード、ISO、絞りがわかるカメラの画面

露出=写真の明るさは、次の3つの要素で決まります。

①シャッタースピード

②絞り(F値)

③ISO感度

それぞれの役割を理解すると、自分のイメージ通りの写真が撮れるようになります!

にゃんころ

絞りとシャッタースピードは蛇口に例えるとわかりやすいです!

絞りとシャッタースピードの関係図

蛇口の太さが絞り、水が出る時間がシャッタースピードです。

コップから水が溢れないように、かつ足りなさすぎないように、絞りとシャッタースピードを調整していくのがポイントです。溢れてしまうと明るすぎて真っ白に。逆に足りないと真っ暗な写真に。

水が足りない場合、無理やり水の量を増やすのがISOです。

シャッタースピード

写真は、シャッターが開きカメラのセンサーに光を受けることで映像になったものです。

このシャッターが開く長さをシャッタースピードといい、

シャッターが開いている時間が長いとたくさんの光が入る=明るくなる
逆に短いと光の量が少なくなる=暗くなる

という仕組みです。

遅い(1秒、1/5秒):明るくなる(ただし手ブレしやすい)

速い(1/800秒、1/2000秒):暗くなる(ブレにくい)

また、シャッタースピードは写真のブレにも影響するので覚えておきましょう!シャッターが開いてる間に動いてしまうと、ブレとして映像に残ってしまうからです。

手ブレしない目安は「1/焦点距離」秒。50mmレンズなら1/50秒以上で撮ると良いです。

シャッタースピードの詳細は、【初心者向け】シャッタースピードとは?数値による違いや設定の目安を解説!で紹介しています。

絞り(F値)

レンズの型番に表記されている、F2.8とかF3.5-6.3、がF値です。

内部にある絞り羽というものを絞ったり開いたりして、レンズに入ってくる光の量を調整しています。

絞りの開き具合を示す数値がF値です。

レンズの絞り羽がわかる写真

F値が小さい(F1.4や2.8)=絞りが開き、光がたくさん入るため、明るくなる

F値が大きい(F8や11)=絞りが閉じ、光が少ししか入らないので暗くなる

レンズのF値について説明した図解。小さいと明るくてボケる、大きいと暗くてボケにくい。がわかる図解。

また、F値は写真のボケやすさにも影響します。

F値が小さい(F1.4やF2.8)⇨背景がボケやすい

F値が大きい(F5.6やF8)⇨全体にピントが合いやすい

絞りについては、【初心者向け】F値(絞り)とは?思い通りに背景ボケをコントロールする方法を解説!で紹介しています。

ISO感度

カメラのセンサーの光に対する感度。

“シャッタースピード”と”絞り”で取り込んだ光を無理やり増幅させるイメージです。

感度を上げれば上げるほど、明るくなりますが、その反面ノイズ(画像の劣化)が出てしまいます。

カメラのISOを説明した図解。小さいとくらいが、低ノイズ。大きいと明るいがノイズが出やすい。
にゃんころ

ISO100-400程度にしておいて、シャッタースピードと
絞りで明るさを調整するのが基本です!

ISOの詳細は、【初心者向け】ISO感度とは?画質の劣化を防いで綺麗な写真を撮るための使い方で解説しています。

露出3要素のまとめ

露出3要素をまとめるとこんな感じです。

カメラの露出3要素のまとめ図解。

手ブレ防止のため、1/焦点距離を意識

ボケ量はF値で調整

ノイズ低減のため、ISOは100-400を目安に

適正露出の決め方

にゃんころ

露出の仕組みがわかったけど、じゃぁどうやってちょうどいい明るさを決めるの?

撮影モードがマニュアル以外のAUTO/P/S/Aモード中は、カメラが適正露出に勝手に合わせてくれます

モニターに露出計があり、適正露出だと±0になっています。

露出計

絞り・シャッタースピード・ISOの関係性

AモードやSモードで撮影しているとこんなこと、ありませんか?

・F値を大きくすると、シャッタースピードが遅くなって写真がブレてしまう

シャッタースピードを1/500秒にしたらISOが上がって写真がザラザラになった

これは、露出の3要素が互いにバランスを取り合って適正露出を維持しようとするからです。
1つを暗くすると、他の2つで明るさを補おうとカメラが自動で調整してきます。

例えば

F値を小さくする → 明るくなる → シャッタースピードを遅くしたりISOを小さくして暗くなるように調整

シャッタースピードを速くする → 暗くなる →F値を小さくしたりISOを上げて明るさを補う

ISOを下げる → 暗くなる → F値を小さくしたりやシャッタースピードを遅くして明るさを補う

この原理を理解すると、「どこを優先するか」に応じて設定を変えられるようになります。
結果として、マニュアルモードに挑戦するときも迷わず操作できるようになりますよ。

にゃんころ

F値を1目盛分明るくしたなら、シャッタースピードとISOで1目盛分暗くすれば、写真の露出は変わりません。

露出補正とは

カメラがちょうどいい明るさに自動で設定してくれますが、もっと明るくしたい、暗くしたい場合もありますよね?

そこで登場するのが露出補正です。

露出補正とは?

カメラが設定した適正露出より明るくしたいか暗くしたいかを選ぶ機能。機種によりますが、上部に専用のダイヤルがあります。

露出補正ダイヤル
明るくしたい場合はプラス暗くしたいならマイナスに動かすと明るさが変わります。
適正露出
露出補正マイナス
露出補正プラス
にゃんころ

露出補正をうまく使うと、写真の雰囲気を大きく変えることもできますよ!

プラス補正にしてふんわり写真に

露出補正をプラスにすると明るくなるので、花や人物をふんわり撮りたいときに活躍します。

花の写真。露出補正をプラスにした
露出補正+0.7

マイナス補正でシックな感じに

露出補正をマイナスにすると、全体的にシックな感じに。主役の存在感を高めたい場合に効果的です。

薔薇の写真。露出補正をマイナスに。
露出補正-0.7

まとめ|露出を理解して理想の写真を撮ろう!

シャッタースピード、絞り(F値)、ISOの基本を押さえれば、写真の表現力はぐっとアップ

露出のまとめ

✅露出は写真の明るさのこと。

✅絞り、シャッタースピード、ISOで露出は決まる

✅マニュアルモード以外はカメラが自動で適正露出を決めてくれる。

✅1つの要素が変われば、他の2つで適正露出を維持しようとする。

✅露出補正でさらに明るくしたり、暗くしたり調整できる

少しずつ設定を変えながら理解していって、思い通りに撮れるようにしていきましょう!

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ABOUT ME
にゃんころ
中古カメラの販売業をしながら趣味の写真を楽しむ猫好きフォトグラファー。 SONY α1IIとα7RVで風景や野鳥、花の撮影をしています。 これまで何千点もの機材を扱ってきた経験をもとに、オススメ機材の紹介や初心者向けの撮影のコツなどを発信しています! 機材選びや撮影についての悩みがあればぜひSNSから連絡してください。