写真・撮影テクニック

【作例あり】単焦点レンズでの紅葉撮影のコツ|京都の秋を50mmと135mm切り撮る

京都の紅葉シーズン。
今熊野観音寺と大原三千院へ単焦点レンズのみで撮影をしていきました。

ズームができない単焦点だからこそ、自分で距離を変え、角度を変え、光を探しながら構図を作る感覚が楽しい。

この記事では、50mmと135mmという2本を使いながら、「単焦点レンズで紅葉を撮るときの考え方と撮影のコツ」 を作例とともに紹介していきます。

50mm単焦点での紅葉の撮影のコツ

FE 50mm F1.4 GMの外観写真

50mmの画角は、人の視野に最も近いと言われます。
紅葉を見上げたとき、階段に落ちた葉を見つけたとき、
自分の目で感じた距離感をそのまま写真にできるのがこの焦点距離の魅力。

ズームに頼らず、自分が前後に動きながら構図を探す。
その過程で、「どう切り取れば伝わるか」を自然と考えるようになります。
この“考えながら歩く撮影”が、50mm単焦点で紅葉を撮る一番の楽しさです。

単焦点レンズだからこそのボケを活用する

単焦点レンズの強みは、明るいF値による滑らかなボケ描写
F1.8はもちろん、F1.4まで開放すれば、紅葉の立体感が一気に増し “見た印象以上の余韻ある写真” に仕上がります。

SONY FE 50mm F1.4 GMの単焦点レンズで撮影した紅葉
落ちていた一枚の紅葉を拾い、空へかざして開放1.4で撮影しました。背景が抜ける方向を選ぶことで大きく柔らかいボケが生まれ、主題がくっきり浮かび上がります。
SONY FE 50mm F1.4 GMの単焦点レンズで撮影した紅葉
階段脇の落ち葉を並べ、前ボケ+背景ボケを組み合わせて撮影。50mmの自然な距離感により、目線の高さそのままの物語性が生まれます。
SONY FE 50mm F1.4 GMの単焦点レンズで撮影した紅葉
木の枝先に残った一枚の紅葉を、奥の木漏れ日と組み合わせて撮影しました。光が当たる背景を選ぶことで美しい玉ボケが生まれ、秋らしい柔らかな印象に仕上がります。
SONY FE 50mm F1.4 GMの単焦点レンズで撮影した紅葉
明るいF値は大きな玉ボケを作るのにも最適です。単焦点で撮る時は 「光の方向 × 背景との距離 × 開放F値」 の3点を意識すると表現が広がります。

見たままの距離感で撮れる50mmという焦点距離

50mmは、人が景色を捉える時の視野に近いと言われています。
だからこそ、「自分の目に止まったものを、そのまま写真として残せる」 のが最大の魅力です。

撮りたいと思った瞬間にレンズを向けることで、そのとき感じた温度・距離・空気感 を写真に乗せることができます。

無理に探すのではなく、心が動く瞬間を丁寧に拾い上げることが、50mmを使いこなすコツ です。

SONY FE 50mm F1.4 GMの単焦点レンズで撮影した紅葉
階段を登っている途中、足元に視線を落とすと美しい形の紅葉が一枚。
ほんの小さな発見でも、自分が感じた“かわいさ”や“季節の終わり”を切り取れる のが50mmらしさです。
SONY FE 50mm F1.4 GMの単焦点レンズで撮影した紅葉
境内に佇む仏像の背後では、柔らかな光が紅葉に差し込み、静かな色づきが印象的でした。
50mmの自然な距離感で構えることで、仏像の穏やかさと背景の紅葉が過度にならず共存 してくれます。
SONY FE 50mm F1.4 GMの単焦点レンズで撮影した紅葉
黄色とオレンジの紅葉に囲まれた建物を見つけ、色の重なりと余白のバランス を意識しながらシャッターを切りました。50mmは“狙う”よりも“気づいて写す”といった自然なスタイルが向いています。

135mm単焦点での紅葉撮影のコツ

FE 135mm F1.8 GMの外観写真

135mmは「扱いづらい」「寄れない」「汎用性が低い」と言われる焦点距離ですが、
“主役を決めて存在感を引き出す撮影” をする場面では、圧倒的な力を発揮します。

標準レンズにはない圧縮効果と、開放F値による大きなボケにより、
肉眼とは別世界の写真表現が可能 です。
風景の中から被写体を一枚だけ選び、背景ごと物語に変える──それが135mm単焦点の魅力です。

メインの被写体を決める

135mm単焦点を使いこなす上で最も大切なのは、“撮る対象を一つだけ選ぶこと”
視界が狭くなる分、迷いにくくなり、主題を明確にできます。

歩きながら撮るのではなく、
「見つける → 止まる → 観察する → 決める」
というプロセスを意識すると、写真が一段と整理されます。

FE 135mm F1.8 GMの単焦点レンズで撮影した紅葉
苔の上に落ちていた紅葉が半分だけ顔を出していて、「控えめだけど可愛い存在感」があり、主役として選びました。

背景を意識する

圧縮効果を活かすには、主題だけでなく 背景の距離と色 をセットで考えることが重要です。

被写体と背景の距離をできるだけ離し、光の方向や色の重なりを観察すると、大きく柔らかいボケが生まれ、画面全体が一つの世界観としてまとまります。

FE 135mm F1.8 GMの単焦点レンズで撮影した紅葉
被写体の奥は余計な情報が写らない背景を選びました。この時は、赤と緑の紅葉がちょうど配置されていたため、圧縮効果で自然なグラデーションが生まれました。

単焦点で紅葉を撮影するコツ

ズームせず“動く”ことで構図を決める

単焦点で撮る最大のポイントは「自分が動く」こと。
距離を詰めたり下から構えたりすることで、構図のバリエーションが一気に増えます。
紅葉の密度や枝ぶりを観察しながら、少しずつ動いてバランスを探しましょう。

開放F値を活かして、背景を思い切って飛ばす

紅葉撮影では、背景の情報が多くなりがちです。
F1.4〜2.0の開放で撮ると、主題の紅葉だけを浮かび上がらせるような描写が可能。
“ボケすぎ”を恐れず、思い切って背景を飛ばしてみるのもおすすめです。

使用した機材

👉 この作例で使用したレンズの実写レビューはこちら
[FE 50mm F1.4 GM レビュー|紅葉スナップで感じた描写力]

👉 この作例で使用したレンズの実写レビューはこちら
FE 135mm F1.8 GMレビュー|春から秋の花撮影で“主題が浮かび上がる”一本

まとめ|“単焦点一本で歩く紅葉”という贅沢

ズームが使えないからこそ、光と構図を探す時間が生まれます。
自分の足で動いて構図を決め、背景を整理し、光を選ぶ。
それが単焦点の撮影体験であり、写真に“自分の目線”が宿る瞬間です。

ゆっくり歩きながら、光の変化を感じる時間を楽しんでみてください。

ABOUT ME
Masa
α1II / R5 / X-T5で風景や野鳥、スナップ撮影をしています。 これまで数100種類の機材を扱ってきた経験をもとに、オススメ機材の紹介や初心者向けの撮影のコツなどを発信しています! 機材選びや撮影についての悩みがあればぜひSNSから連絡してください。