秋の風景は、光・色・空気感の変化が豊かで、構図によって印象が大きく変わります。
ここでは、紅葉をより印象的に写すための構図アイデアを8パターン紹介します。
広角から望遠まで、自分のレンズでできる表現を探してみてください。
①一枚の紅葉を主題にした“点の構図”
逆光で光を透かした一枚の紅葉を切り取ると、秋の透明感が際立ちます。
背景を大きくぼかすことで、色づいた葉の質感と光の柔らかさが浮かび上がります。
単焦点や中望遠レンズで、主題となる一枚にしっかりピントを合わせましょう。
なるべくすっきりした背景を選び、被写体と背景の距離を取ることで綺麗にボケてくれます。

▪️撮影設定:1/1250秒 F1.4 ISO100 焦点距離50mm
②前ボケと背景ボケで“層を描く構図”
中望遠レンズで手前・中間・奥の三層を意識すると、写真に奥行きが生まれます。
ボケが柔らかく重なり合うことで、秋特有のぬくもりを感じさせる仕上がりになります。
木漏れ日も意識すると、前ボケ・背景ボケ・玉ボケの三重奏が得られます。

▪️撮影設定:1/1000秒 F2.5 ISO100 焦点距離135mm
③リフレクション構図(映り込みを活かす)
池や水たまりに映り込む紅葉を狙うと、静けさと深みを感じる1枚になります。
風が弱い日を狙うと美しいシンメトリー構図に。
広角レンズなら風景全体を、標準域なら抽象的な反射の模様として切り取れます。

▪️撮影設定:1/50秒 F7.1 ISO100 焦点距離24mm
④超広角で“紅葉と建築を一体化”
お寺や鳥居、社殿などを含めて、紅葉の木々を覆うようにダイナミックに写す構図です。
超広角レンズを使うことで、画面全体にスケール感と奥行きを持たせることができます。
なるべくローアングルで手間に紅葉の木々を入れると、超広角特有のパース効果が得られます。

▪️撮影設定:1/30秒 F10 ISO100 焦点距離16mm
⑤紅葉のトンネル構図(参道・遊歩道)
道の両側に紅葉が並ぶシーンでは、中央の道を軸に左右対称を意識すると安定感のある構図になります。
中望遠を使うと、奥の門や紅葉がグッと引き寄せられ、紅葉の密度と奥行きが強調されます。広角では表せない“包まれるような秋の空気感”を描けるのがこの焦点距離の魅力です。

▪️撮影設定:1/160秒 F6.3 ISO100 焦点距離70mm
⑥紅葉の額縁構図(お寺・仏像・灯籠などを包み込む)
紅葉の枝や葉をフレームのように配置し、その中に主題を収める“額縁構図”。
境内の仏像や灯籠、本堂などを紅葉越しに覗かせることで、まるで季節が切り取った一枚の絵画のような写真になります。紅葉のフレームを残すことで“静寂の秋”を描けます。

▪️撮影設定:1/800秒 F22 ISO100 焦点距離24mm
⑦落葉の絨毯構図
地面を見下ろし、積もった紅葉を主題にした構図。
色づきのグラデーションや形の違いを意識して配置すると、抽象的で美しい絵になります。
雨上がりのしっとりとした質感や、光が差し込む瞬間に落葉がきらめく様子も狙い目です。

▪️撮影設定:1/640秒 F1.4 ISO100 焦点距離50mm
⑧マジックアワーと逆光を活かす構図
朝焼けや夕焼けの柔らかな光が差し込む時間帯は、紅葉が最も美しく透ける瞬間です。
広角レンズで空のグラデーションごと捉えると幻想的に、望遠で切り取れば光の粒が印象的な写真に。
露出はややアンダー寄りにして、紅葉の輪郭と光の色温度をしっかり残すのがコツです。

▪️撮影設定:1/3秒 F8 ISO100 焦点距離24mm
まとめ
紅葉は、光と構図の組み合わせで無限の表現ができます。
同じ場所でも、焦点距離や立ち位置を変えるだけでまったく違う世界が見えてくるはずです。
今回紹介した8つの構図を意識して撮影すれば、秋の情景をより印象的に、そして自分らしく残せます。
次の撮影では、ただ“紅葉を撮る”のではなく、“紅葉で構図を描く”意識で臨んでみてください。
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