紅葉を撮影していてこんな経験はありませんか?
「紅葉を撮ったのに色がくすんで見える・・・」
「パッとしない紅葉写真になってしまった」
そんな悩みを解決するには、紅葉に特化したカメラ設定を押さえることが大切です。
この記事では、
✅絞り・ISO・シャッタースピードの設定方法
✅紅葉の色をしっかり出すためのホワイトバランス
✅焦点距離・シーン別の撮影のコツ
を作例を交えて初心者にもわかりやすく紹介していきます。
読み終えれば今年の紅葉撮影がイメージ通りに撮影できるようになりますよ!
紅葉撮影のカメラ設定
紅葉撮影は、「紅葉を主題に切り取るのか」「風景として紅葉を撮影するのか」で設定が変わってきます。絞り(F値)、シャッタースピード、ISOの設定のコツを順番に説明していきます。
紅葉撮影の絞り設定
紅葉の写真は「背景をぼかすのか」「風景としてくっきり残すのか」で絞りの選び方が変わります。
主役の葉を際立たせたいときは、F1.8〜F2.8といった開放気味の設定がおすすめです。背景が柔らかくぼけて、玉ボケも入りやすくなります。

紅葉のトンネルや並木道など、全体をくっきり残したいときはF8前後に絞ると、画面の隅々までシャープに表現できます。

さらにF11〜F16まで絞ると光条を出せるため、木漏れ日を印象的に演出したいときに有効です。ただし回折の影響で解像感が落ちやすいため注意が必要です。

まずは撮りたいイメージに合わせてF値を決めよう!
紅葉撮影におすすめのモードとISO設定
初心者はまず「絞り優先モード」を基本にすると失敗が少なくなります。
自分で絞り(F値)を決めればカメラが自動でシャッタースピードを調整してくれるモード。背景ボケや解像感を思い通りにコントロールできます。
絞り優先モードの詳細はこちら
ISOは自分で設定することができるので、以下を目安にしてみましょう。ISOオートのままでも問題ありません。
▪️ISO:
日中であれば100〜400が目安。夕方以降は光量が不足するため800〜1600程度まで上げると安心です。
上げすぎるとノイズが増えるので、必要最低限に留めましょう!
紅葉を失敗なく撮るためのシャッタースピード設定
紅葉は風で揺れることが多いため、シャッタースピードの選び方がとても重要です。
▪️手ブレを抑える
手ブレを防ぐには焦点距離分の1秒以上を確保するのが基本です。例えば100mmのレンズなら1/100秒程度が目安となります。
▪️被写体ブレを抑える
手ブレとは異なり、被写体自体の揺れにも注意が必要。風で枝や葉が揺れているときは、1/250秒前後に設定すると紅葉をしっかり止めることができます。
Aモード(絞り優先モード)時は、シャッタースピードは自動で調整されるため、手ブレ・被写体ブレしそうな場合はマニュアルモードに切り替えればOKです。
夜景や紅葉ライトアップなど光が安定しないシーンでは、マニュアルモードを使って露出を固定するのがおすすめです。ISO・絞り・シャッタースピードを自分で決めることで、安定した仕上がりが得られます。
詳しくは紅葉ライトアップ撮影の撮り方|幻想的な夜の紅葉を美しく残す設定とコツで解説しています。
ここまでの設定についてまとめると
①基本は絞り優先モード
②絞り(F値)はイメージに合わせて決める
③シャッタースピードは手ブレ・被写体ブレしないようにする
④ISOはできるだけ低めにし、光量が少ない場合は大きくする
④必要に応じてマニュアルモードで設定する
紅葉撮影におすすめのホワイトバランス
紅葉の色味はホワイトバランスの設定で大きく変わります。自動(AWB)に任せると、せっかくの赤や黄色がくすんでしまうことがあるため、自分で調整してみるのがおすすめです。
昼間:
→ 太陽光モードを基本にすると自然な色合いで写せます。
曇りの日:
→曇天モードに切り替えると赤や黄色がより鮮やかに出ます。
夕方やマジックアワー:
→ 太陽光モードのままで空の青さと紅葉の暖かみをバランスよく写せます。より暖かい雰囲気を出したいときは曇天や日陰モードがおすすめです。
ライトアップ:
→ 電球モードを使うと色かぶりが抑えられ、透明感のある仕上がりになります。照明によって見え方が変わるため、数枚撮り比べてベストな色味を探すと安心です。
詳しくは、「ホワイトバランス完全ガイド|見たままの色で撮れない悩みを解決!」で解説しています。
紅葉撮影のコツ
紅葉撮影では、使うレンズによって写真の印象が驚くほど変わります。
ここでは、焦点距離ごとに特徴と撮り方のコツを作例付きで紹介します。
まずは自分が「どんな紅葉を撮りたいか」をイメージして読み進めてみてください。
紅葉をダイナミックに切り取る
リフレクションや境内全体をダイナミックに写したいなら広角レンズが活躍します。
16mm前後の広角なら、頭上の紅葉を含めて包み込むような構図が可能
また、広角特有のパースを活かせば、参道の奥行きや紅葉の並木道がよりドラマチックに。


自然な視点で紅葉を撮影する
目で見たままの紅葉を映しせるのが標準レンズの強み。
紅葉の全景からボケを活かした紅葉の切り取り、ポートレートまで幅広く活躍してくれます。気軽な紅葉スナップに使いやすい焦点距離です。


圧縮効果で紅葉をドラマチックに


背景を大きくぼかして被写体を浮かび上がらせるのが得意。遠くの紅葉を前ボケに入れるだけで、肉眼では得られない立体感と奥行きを演出できます。
70mmで風景を撮れば、程よい圧縮効果でいつも違う雰囲気になります。
まとめ
紅葉を撮るときは、
✅昼間なら「絞り優先モード+ISO100〜400」
✅背景をぼかすならF1.8〜F2.8、風景ならF8以上
✅風が強い日は1/250秒を意識して、ブレを防ぐ
✅ホワイトバランスを駆使して、紅葉を鮮やかに撮る
✅焦点距離ごとの特徴を押さえる
これらの基本を意識するだけで、紅葉の写りは見違えます。
設定を変えながら、光や距離で“自分の紅葉の色”を見つけてみてください。
紅葉を綺麗に撮るには、設定だけでなく“レンズ選び”も重要です。
同じ紅葉でも、広角で撮るか望遠で切り取るかで印象はまったく変わります。
記事の後半で紹介した焦点距離の特徴をもとに、
紅葉にオススメのレンズを【価格・描写・用途】で厳選しました。
どんなレンズを使えば理想の一枚に近づけるか、ぜひ参考にしてみてください。



