写真・撮影テクニック

NDフィルターで風景撮影が劇的に変わる|使い方と濃度の選び方・シーン別解説

NDフィルターを使ってみたいけど

「濃度がたくさんあってどれを選んだらいいかわからない」
「NDフィルターで写真って変わるの?」

と思ってる人も多いと思います。

そこで今回は、普段からNDフィルターを活用して風景撮影している立場から、撮影シーン別の使い方や濃度の選び方を解説してきます。

この記事では

✅NDフィルターの適切な濃度選びのポイント

✅撮影シーンごとの使い方

✅おすすめのモデル

を紹介していきます。

これまでとは違う撮影体験ができるようになるので、ぜひ最後まで読んでみてください。


NDフィルターの効果

NDフィルターは露出をコントロールする際に重要なアイテム。日中の絞り開放撮影や、滝の流れを美しくしたり写真の魅力をアップするのに必要不可欠なフィルターです。

活躍するシーン

▪️滝の流れを美しくする

▪️水面をフラットにする

▪️車の光跡を映し出す

▪️日中の絞りを開いて(F1.2や1.4)の撮影

NDフィルターを用いて撮影した滝。スローシャッターで流れを美しくしている。
NDフィルターをつけて2秒で撮影しています。水の流れがシルクのように美しくなります。


NDフィルターの濃度の選び方

NDフィルターを選ぶ際、一番悩むのが「どの濃度を選択すればいいのか」です。ND2〜1000まで幅広い選択肢があるので、その中から自分に必要なものを選ぶのは難しいですよね。

選び方のポイントは、撮影イメージに合わせること

これまでの経験から撮影シーン別の目安をまとめたので、濃度を選ぶ際の基準にしてみてください。

撮影シーン主な用途
日中の絞り開放撮影ND4〜8
滝や川の流れを表現
(シャッタースピード1-2秒)
ND8〜32
花火ND4〜8
水面をフラットにしたい
(シャッタースピード20-30秒)
ND64〜128 (夜明け前や夕暮れ)
ND1000以上(日中)
雲に動きをつけたい
(シャッタースピード60秒以上)
ND500〜 (夜明け前や夕暮れ)
ND8000やND64000(日中)
にゃんころ

日中の開放撮影は、シャッタースピードで調整できるならNDは不要です!
滝などもF値で調整できる場合もありますが、絞りすぎると画質劣化するのでNDがあると安心です!

NDフィルターの使い方

実際の撮影での使い方、手順もご紹介します。より魅力的な風景写真が撮れるよう参考にしてみてください。

①まずは普通に撮影して露出を決める
例) F8 / ISO100 / シャッタースピード1/20秒

②撮りたい秒数にするための濃度を計算する
「Nisi ND Calculator」というアプリがおすすめ

1/20秒から1秒にしたい場合はND16を装着すればOK

③手持ちのND濃度でうまく行かない場合は、F値やISOを調整してみる。
例)ND8しか持ってないなら、シャッタースピードを1/10秒にすればOK。
F値を11にすれば、シャッタースピード1/10秒にできる。

④実際に撮影する。イメージと違う場合は少しずつシャッタースピードを変える。

にゃんころ

慣れてきたら、「このシーンではND16でいけるな」と分かってきますよ!


NDフィルターで変わる風景写真

NDフィルターを風景撮影に取り入れると、肉眼では見れないような幻想的で魅力的な写真が仕上がります。

ここではシーン別にNDフィルターが撮影にどう影響を与えるのか見ていきましょう。今後の撮影イメージの参考にどうぞ!

スローシャッターの代表的な被写体である滝。水の流れを美しくするには2秒くらいのシャッタースピードがおすすめ。NDフィルターを用いれば、F値を上げすぎに撮影が可能です。

▪️撮影設定:F11 / 2秒 / ISO100 / 焦点距離35mm / ND8

F値を22あたりまで絞ればフィルターなしで似たような撮影はできますが、絞りすぎると画質は劣化しソフトな描写になってしまいます。画質を保つのであれば、F値は8-11までにしておいた方がいいです。このような画質劣化を避けつつシャッタースピードを遅くしたい場合にNDフィルターが活躍します。
▪️撮影設定:F10 / 1秒 / ISO100 / 焦点距離22mm / ND8

滝撮影ではND8を1枚持っておくと安心。基本的に暗めの場所にあるので、3段分減光できるND8があれば多くのシーンで対応できます。

日中の開放撮影

日中に明るめのF値で撮影すると、画面が真っ白になる場合があります。そのような時にNDフィルターをつけると、開放付近でも白飛びせずに撮影できるようになります。

▪️撮影設定:F2.2 / 1/400秒 / ISO100 / 焦点距離50mm / ND8

雪を写すためにフラッシュを使用しています。雪の形を綺麗にするにはF値を小さくする必要がありますが、フラッシュの同調速度の兼ね合いで1/400秒以上に速くすることができず普通であれば白飛びしてしまうシーン。この時はND8を装着して、同調速度1/400秒で撮影できるようにしています。

60秒以上の長時間露光

60秒以上で撮影すると雲をダイナミックに映し出すことが可能です。曇りの日や雲の多いマジックアワーで撮影すると、いつもと違った幻想的な写真に仕上がります。

▪️撮影設定:F16 / 201秒 / ISO100 / 焦点距離21mm / ND1000x8

雲の流れの速さに合わせて60秒から320秒あたりで撮影すると雲の軌跡が見えてきます。やや雲の多い朝焼けを狙った一枚です。
▪️撮影設定:F14 / 510秒 / ISO100 / 焦点距離14mm / ND1000x8

夕暮れ時、シャッタースピード1/25秒の状態からND8000で510秒の長時間露光で撮影しました。決して肉眼では見ることのできない写真に仕上がるのが長時間露光の魅力です。

おすすめのNDフィルター

NDフィルターは安価なものや質の悪いものを選ぶと、画質劣化やフレア・ゴーストなど撮影結果に悪影響が出てきます。

そこで、普段からNDフィルターを活用している経験から、画質やコスパなどを考慮したおすすめのモデルをいくつかご紹介します。

Kenko NDフィルター PRO1D Lotus

撥水コーティングによって水滴をはじきやすく、滝や川など水辺での撮影に強いのが特徴です。指紋や汚れも拭き取りやすく、アウトドア撮影での取り回しの良さも魅力。

ラインナップはND4・ND8・ND16・ND32・ND64と実用的な濃度が揃っており、風景撮影に必要なシーンをしっかりカバーしてくれます。

初めてNDフィルターを導入する方におすすめのモデルです。

Kenko PRO1D smart バリアブル NDX II ND3~450

ND3〜ND450相当に対応した可変NDフィルター。上位モデルが3-4万しますが、このフィルターはコスパ向けに調整されたモデルです。

複数のNDフィルターを持ち歩かなくても、これ1枚で幅広い濃度域をカバーできるのが大きな魅力。滝や渓流のスローシャッター、日中の動画撮影まで、一本で対応できる汎用性の高い可変NDフィルターです。

KANI 可変NDフィルター ND2-64+CPL

可変ND(ND2〜ND64)とCPLを一枚にまとめた2in1フィルターです。別々で購入するよりもコスパよく導入できるのが魅力。

可変NDの効果とCPLの効果を備えたフィルターで、特に滝や渓谷で効果を発揮。これ1枚で滝の流れを美しく、周囲の緑をより鮮やかにすることが可能です。

オールラウンドに活躍できるCPL一体型フィルターです。

まとめ

選び方のポイントや、風景写真での使い方をしっかり理解して今後の撮影に活かしてみてください。

NDフィルターまとめ

✅NDフィルターは露出をコントロールするアイテム

✅撮影シーンに合わせた濃度を選ぶ

✅特に滝や日中の絞り開放撮影、動画で効果を発揮する

NDフィルターはいつもと違ったワンランク上の写真を目指すなら必須のアイテム。より良い写真を追求するなら、ぜひNDフィルターの導入を検討してみましょう!

ここで紹介したモデル以外にも、特に初中級者向けのコスパモデルを用途・価格別に紹介している記事があります。「どれを買えば失敗しない?」が一発で解決する内容になっているので、合わせてチェックしてみてください!

ABOUT ME
Masa
α1II / R5 / X-T5で風景や野鳥、スナップ撮影をしています。 これまで数100種類の機材を扱ってきた経験をもとに、オススメ機材の紹介や初心者向けの撮影のコツなどを発信しています! 機材選びや撮影についての悩みがあればぜひSNSから連絡してください。